今日も良いお天気ですねぇ。

君子は義に喩り、小人は利に喩る。

これは、春秋時代(日本の弥生時代頃)の中国の思想家、孔子と彼の高弟の言行を孔子の死後、弟子達が記録した書物論語)の一節です。

 

 

君子は、義に敏感だが、小人は利に敏感だという意味です。

 

もっと分かりやすく書くと、

 

私たちは、日々生活している中で様々な判断や決断に迫られます。

その様な、判断や決断に迫られた時にするもちいる基準を、義に置くか利に置くかといったことなのだと思います。

 

(君子の場合)

その時の基準が、その物事が正しいか正しくないか。

 

(小人の場合)

その時の基準が、その物事に利益があるかないか。

 

そう書かれていました。

 

また、続けてこうも書かれています。

 

でも孔子は、利益を追求することを決して否定しているわけではありません。

 

本来、義(=正しいこと)があってこその利(=利益)であって、義のない利はどこかで必ず躓いたり行き詰ったりしてしまう。

 

難しいですが、その様に書いていました。

 

さて今日は、車の整備工場を経営されていた、経営者の方の葬儀に参列してきました。

 

当社も大小の車両を持っておりますので、大変お世話になっていた会社さんであり、社長様でした。

 

三日前の朝、出社した時にその訃報を知ったのですが、社内でもどの様な社長さんだったか、という話が飛び交っていました。

 

どんな社長さんだったかというと、電話した時やお会いした時に、真っ先に一声かけてくださる社長さんでした。

 

今日は良いお天気ですねぇ。

 

今日は風が強いですねぇ。

 

寒くなりましたねぇ。

 

今日は雨ですねぇ。

 

暖かくなりましたねぇ。

 

今日は雨ですねぇ。

 

など等、いつも先に声をかけてくださいました。

 

享年82歳という事でしたが、最後の最後まで出来る限り現場に出続けておられた様です。

 

そして何より、頭が低く謙虚な方でした。

 

今日当社の社長に聞いた話ですが、

 

そんな頭が低く謙虚な方だったのですが、どんなに立場がある人にでも、良いことは良い!悪いことは悪い!

 

とはっきりモノを言える人だったそうです。

 

正直、そんな感じを受けないほど、いつも頭が低く謙虚な振る舞いでした。

 

そんな社長さんと当社とのエピソードを聞いた事があります。

 

どんなことかというと、

 

20年近く前、資金繰りが厳しかった当社が、

 

お取引していた各社さんへ、支払い条件変更(支払いサイトを延ばした)の用紙を送付したそうなんですが、

 

気になって、直ぐ問い合わせの連絡をしてきたのが、この社長さんのところだけだったそうです。

 

お互いに甘い部分だけではなく、厳しさも持ちながらお取引をさせていただいているんだなと覚えております。

 

体調が悪かったとはつゆ知らず、最後にお話することもできませんでしたが、

 

今となっては、電話やお会いした際、真っ先に一声掛けられるようになった理由をお聞きしておけばよかった。

 

そんな後悔が残ります。

 

どのような社長様だったか?

 

それは、義を重んじ大切にして人生を全うしてこられた方だと思います。

 

大変お世話になり、ありがとうございました。

 

心からご冥福をお祈り申し上げます。

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